従業員の学びを支援し、経営環境の変化に立ち向かう～田部井建設の挑戦～

参考：厚生労働省HP「学び・学び直しに取り組む企業の事例のご紹介」

中小企業にとって、経営環境の変化に対応することは常に重要な課題です。埼玉県熊谷市に本社を構える田部井建設株式会社は、従業員の学びを会社が綿密に支援することで、技術力を向上させ、競争力を強化する取り組みを進めています。厚生労働省の「職場における学び・学び直し促進ガイドライン特設サイト」にも、同社の事例が成功例として紹介されています。

田部井建設では、従業員の資格取得を積極的に支援し、受験費や講習の受講費、交通費などを会社が負担する制度を導入しています。さらに、受験に必要な情報を従業員一人ひとりに提供し、学びの時間を確保できるように現場のリーダーとも調整を行うなど、細やかなサポートを実施しています。

また、資格取得を奨励するだけでなく、取得した資格に応じて手当を支給する「積み上げ式の資格手当制度」を導入し、従業員の努力を正当に評価する仕組みを整えています。特定の資格を取得すると役職への推薦が行われるなど、キャリアアップの機会も提供されており、従業員のモチベーション向上につながっています。

近年、建設業界では技術力の高い企業が評価される傾向が強まり、単なる価格競争ではなく、技術力が受注に直結する時代へと移行しています。田部井建設は、この変化に対応するため、従業員の技術力向上を重視し、資格取得だけでなく、論理的な説明力やコミュニケーション能力の向上にも力を入れています。

さらに、若手従業員の育成にも注力しており、「やりがいUPプロジェクト」などの社内プログラムを通じて、新入社員が業務に必要な能力を習得できる環境を整えています。これにより、従業員の定着率が向上し、企業全体の競争力強化につながっています。

田部井建設の取り組みは、中小企業が従業員の学びを支援し、経営環境の変化に対応するための好例です。資格取得支援やキャリアアップの機会提供を通じて、従業員のスキル向上を促し、企業の競争力を高めることが可能になります。今後、中小企業がどのように学びの支援を進め、持続的な成長を実現していくかが注目されます。

詳しくは、厚生労働省のHPをチェックしてみてください。

https://manabi-naoshi.mhlw.go.jp/jirei/19/

従業員の学びなおし