2026年度予算案から推察する中小企業への影響
- inokuchi
- 1月3日
- 読了時間: 3分
「金利ある世界」と「1.1兆円の支援策」をどう経営に活かすか
2026年度(令和8年度)の政府予算案がまとまりました。
一般会計総額は過去最大の122.3兆円。この巨大な数字の中には、私たち中小企業の経営環境を大きく変える「予兆」と「チャンス」が詰まっています。
「積極財政」を掲げる高市政権が示した2026年度予算案。私たちダイバーシティイノベーションは、法政大学MBA教授陣や中小企業診断士のネットワークを活かし、この予算案が中小企業の経営にどのような影響を与えるのか、4つのポイントで解説します。
1. 「金利ある世界」への備えを本格化させる
今回の予算案で特筆すべきは、28年ぶりの基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化です。しかし、市場は財政規律への警戒を緩めておらず、長期金利の上昇圧力が続いています。
経営へのインパクト:
これまでの「超低金利」を前提とした資金繰りは、転換期を迎えています。金利上昇は、借入コストの増加に直結します。
今、経営者がすべきこと:
投資計画のROI(投資対効果)を再精査するとともに、変動金利から固定金利への切り替えや、自己資本比率の向上など、金利変動に耐えうる財務体質の強化が急務です。
2. 総額1.1兆円の支援メニューを「稼ぐ力」に変える
政府は中小企業対策費として、補正予算を合わせて1.1兆円規模の支援を打ち出しました。これは前年度を上回る規模であり、特に「賃上げ」と「生産性向上」への強い意志が感じられます。
支援カテゴリー | 注目事業(予算額) | 経営への活用イメージ |
技術開発・DX | Go-Tech事業(122億円) | 自社の強みをデジタルと融合させ、新事業を創出する。 |
事業承継 | 事業承継総合支援(139億円) | 高齢化による廃業を避け、ノウハウを次世代へ繋ぐ。 |
価格転嫁 | 中小企業取引対策事業(30億円) | 労務費上昇分を適切に価格へ反映させる交渉の武器にする。 |
これらの予算は、単なる補助金ではなく、**「賃上げを原動力とした成長サイクル」**へ移行するための軍資金です。
3. AI・半導体・GX:巨大なサプライチェーンへの参入
AI・半導体分野に1.2兆円超、GX(グリーントランスフォーメーション)に0.6兆円超という巨額投資は、日本の産業構造を塗り替えようとしています。
中小企業のチャンス:
ラピダス等の次世代半導体や、ペロブスカイト太陽電池などの新領域では、周辺ビジネスやメンテナンス、精密部品加工において、高い技術力を持つ中小企業への期待が高まっています。
戦略的視点:
「大企業の話」と切り捨てず、自社のコア技術がこれらの巨大市場のどこに接続できるか、長期的なマッピングが必要です。
4. 官公需の単価引き上げを「価格交渉」の追い風に
今回の予算案で注目したいのが、政府が自ら施設管理や業務委託の契約単価を6〜10%程度引き上げる点です。
民間取引への波及:
「国が適正な人件費・資材費を認めて単価を上げた」という事実は、民間企業同士の価格交渉において非常に強力な根拠になります。
取引適正化:
不当な安値受注を防止し、従業員の賃上げを実現するための原資を確保するチャンスです。
<経営の「舵取り」をアップデートする時>
2026年度は、金利上昇というリスクを管理しながら、1.1兆円規模の支援を最大限にレバレッジ(活用)し、成長市場へ踏み出す年になります。
変化の激しい時代だからこそ、「勘」に頼る経営ではなく、戦略的な判断と、最新の公的制度の活用が企業の命運を分けます。
私たちダイバーシティイノベーションは、最新の政策動向を注視し、皆様の経営課題に寄り添う パートナーとして、今後も有益な情報を発信してまいります。
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